そもそも出張カット・訪問美容って何ですか?訪問美容師がお答えします。

こんにちは!
訪問美容師の佐藤圭哉です。
主に葛飾区を中心に出張カット・訪問理美容師のサービス活動をしています。
今回は、そもそも出張カット・訪問美容って何ですか?
と言う事の記事を書かせて頂きますが、分かりやすく解説出来るようにしていこうと思いますので宜しくお願い致します。

訪問美容
「訪問美容」と言っていますが、正確には「訪問理美容」が正しいです、「訪問美容」と「訪問理容」の二つを合わせて総称の「訪問理美容」と呼びます。
僕は美容師なので「訪問理美容」の理容師の「理」の方を取って「訪問美容」と呼んでいます。
国の法律や制度を司る機関でしっかりと決められた美容師の法律「美容師法」理容師の法律「理容師法」の中に「訪問美容」「訪問理容」とそれぞれ決められた法律が存在します。
法律や制度を書いた記事が以前にありますので、下のボタンからいけますので、宜しければ参考にして下さい。

出張カット・訪問美容などの名称
訪問美容と呼んでいますが、他にも色々な呼び方があります。
「介護カット」
「宅配カット」
「デリバリーカット」
「カット便」
「出張カット」
などなど、あります。実際に訪問美容を行っている「組合」「団体」「組織」「お店」「個人事業主」などで意味合いを込めて個性的な呼び方をする事もあります。
僕は、出張カット・訪問美容と分かりやすいと思ってそうしています。

訪問美容の意味
訪問美容の意味とは、「年齢」「妊娠」「出産」「育児」「介護」「怪我」「病気」など、人生において必ずしも美容室に行ける状態とは限らない時に、美容師が美容室を貴方の所へ持ってきてくれるサービスです。
性別など違いがあり、理容師や美容師の違いがありますが、貴方の生活をより良く豊かにしてくれるお手伝いをする人達が、ご家族・介護士などの方達と協力して笑顔を増やします。
ご家族や介護士や医者など人達には介護の技術はかないませんが、ホスピタリティな精神は同じように持ち合わせているのが訪問美容師です。
社会貢献・社会的支援などの理由でサービスを行っていますが、実際に活動している人達は目の前の人に何が出来るかを考えての目的・目標で動いている訪問美容師が多いです。

そもそも・・
そもそもの訪問美容の歴史は江戸時代からと言われています。
「髪結いさん」なんて言葉聞いたことありますよね。
髪を結いに道具を持ってお客様の所へ行ったり、男性の髪を整える(調髪)をしたりもしました。
女性の髪の結いあげるのも、男性の髪を整えたりするのも店舗を持たずに認められていました。
この時は美容室・理容室、美容師・理容師の区別は無かったみたいですが、社会的地位は低かったみたいです。
しかし、第2次世界大戦後にいわゆる「戦後」に美容室・理容室など店舗を持たずに、お客様の所へ行って理美容の施術を行う行為は「闇行為」(やみこうい)と呼ばれていました。
この闇行為を規制するために昭和26年(1951年)に理容師美容師法改正によって大幅な変更があり、特別な事情がない限り訪問理美容の行為は禁止されました。
しかし、現在は理容師法・美容師法など法改正などが少しずつですが行われています。
特別な事情も
・健康上の理由でお店に行けなくなった方
・65歳以上で健康上の理由でお店に行けなくなった方
・妊娠中の妊婦
・育児中・介護中で外出出来ない状態のお子様やご家族
・美容室・理容室が公共の交通手段で行くのが困難な方
・お宮参り・七五三・成人式・結婚式・パーティや舞台・イベントなどの特別な場合
など、一般的にも美容室・理容室に行ける状態では無いなと理解される内容になってきました。
今は、また感染症の問題などありますので、法律や制度が変わり進化する可能性もあります。
違法行為など詳しく知りたい方は下のボタンからいけますので、よろければご覧下さい。

訪問美容と訪問理容
少し余談になりますが、訪問美容と訪問理容の違いを個人的な意見・感想を含めてご紹介致します。
訪問美容は美容師さん、訪問理容は床屋さんというと想像・イメージがつきやすいと思います。
訪問美容の方が女性の髪を慣れていて、訪問理容は男性の髪を扱い慣れていると思っていましたが、実際に活動していると他にも違いがありました。
それは、訪問美容師よりも「訪問理容師」さんの方がお客様には人気があります。その理由は、「顔そり」が出来るからです。
美容師の法律では「顔そり」はメイクを前提にするというもので、カミソリについては触れておりませんが美容師免許の試験では顔そりなどはありません。
しかし、理容師免許の資格試験では顔そりが含まれています。
カミソリを使用して人間モデルの試験ですから、理容師学校の教育カリキュラムにも当然あります。だから、お客様も理容師免許は国家資格で安心・安全だと理解出来るのだと思います。
訪問美容でお客様の所へ行くと何故「顔そり」が重要か分かります。それは、自分で自分の顔の手入れが出来ない方、つまり、手が上がらない方や道具を持つ力が弱くなっている方などが多いからです。
訪問美容を行っている美容師の僕は電気カミソリのシェーバーやT字の5枚刃のカミソリなど駆使して行っています。
最近では女性のお客様も顔そりを希望する方も増えて来ました。
そう言う意味では「訪問理容師」の人気が頷けます。

まとめ
今回は、そもそもの訪問美容について書かせて頂きました。
個人的に活動していて思ったことは、訪問理美容の介護・介助に対して制約が何とも言えない部分がありますので、ゆくゆくはそれはそれとして、手を差し伸べたいと思う事が多いです。
しかし、「介護士」の「資格」の意味も無くなるのは怖いです。
従って、「訪問理美容師」の「資格」もあっても良いかもしれません。
勿論民間の会社では「福祉美容師」「福利理容免許」などなど羨ましい資格がありますが、高齢化社会になってきましたので「国家資格」で「訪問理美容」関連のもので新たに作られても良いかもしれませんね。
最後までお読み頂きありがとうございました。
出張カット・訪問美容専門『あの美容師さん』
代表 佐藤圭哉